引張試験機 (島津オートグラフを改造)
材料に負荷を与え、引張、圧縮変形をさせ、その変形挙動を調べる装置です。形状記憶合金は環境温度により特性が変わるため、試験片の温度を変える必要があります。そのため恒温槽を用い、試料温度を一定に保った状態で試験を行えるように改造されています。
設定できる環境温度は200℃~-100℃(冷却時は液体窒素を使用)、負荷力は5kN(約500kg)まで可能です。
回転曲げ疲労試験機
金属材料には変形を繰り返すことにより"金属疲労"という現象が起こり、最終的に破壊に至ります。
本装置は試料に一定の温度下で形状記憶合金に繰り返し変形(回転曲げ試験)行なうことで、一定温度下での疲労試験を行い、試料の疲労しにくさの測定を行います。恒温槽により室温~80℃付近まで温度設定が可能です。
マイクロビッカース硬度計 (加熱台座を自作)
金属材料はその種類、製造方法等の変化により硬さが変化します。この装置ではビッカース硬さ試験により金属の硬さを調べます。
自作した加熱台座を使用することにより、室温~100℃付近までの温度条件下での試験が可能です。
真空熱処理炉
Ti-Ni系形状記憶合金は、大気下(酸素雰囲気下)での高温(500℃以上)での熱処理は酸化の影響が強く、あまり行なうことができません。
そこで高温での熱処理を可能にするため、熱処理炉と真空装置を組み合わせ真空状態での熱処理を行なうための装置としております。
ガス置換型熱処理炉
上記真空熱処理炉とは異なり、熱処理による材料の酸化を抑制するため、炉内に不活性ガス(アルゴンなど)を流入させながら熱処理を行なう装置です。
一般的な形状記憶合金製品ではこの方法で熱処理されていることが多いため、より実際に使用される形状記憶合金素子に近い熱処理が可能な装置です。
形状記憶合金熱エンジン・アクチュエータなど
形状記憶合金素子を温水により動作させることで発電する形状記憶合金熱エンジンを試作し、その性能を調査するなどしています。
また、形状記憶合金により動作するアクチュエータなども自作し、その動作特性を計測するなどしております。
装置は基本的に自ら設計・試作を行います。
各種分析装置は学内の計測・分析センター所蔵の装置を使用しています。
センター所有の分析装置の詳細は下記ページをご参照ください。
エンジンやアクチュエータの試作および実験装置の製作等は学内の加工センターに依頼、もしくは同センター内の工作機械を使用して行っております。
センター所有の工作機械類の詳細は下記ホームページをご参照ください。